夢の様な日々を送っていたのだが、今日は初夏のような暖かい日であった為に…お声が…掛からなかったでござる…
毎晩などと贅沢な事だとは判っていても、やはり落胆する気持ちは抑えられぬ。あの逞しい上腕二頭筋と厚い胸板に寄り添って眠る事が出来ないのが某は…某は…！
はっ！ オレは何と破廉恥な事を…！
お許し下されお館さむぁあああああ！！！！！
オレはあの鼾に耐えられる旦那が凄いと思うよ…。 by佐助
？ オレには子守唄に聞こえるが？
……そりゃ、旦那も大物だね…。 by佐助
それより佐助。お館さまの鼾を何故知っておるのだ？
へ？ そこ突っ込む所？
by佐助
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最近佐助の姿を見掛けないのだが…
お館さまの命ならばその旨報告がある筈だがそれもなく、主に断りも無く行方知れずになるとは真田忍隊の長として自覚が足りぬ！
と説教の一つもしてやりたい所だが、やはり心配で今朝方お館さまの所に相談に行って参ったのだ
そんな某に、お館さまは「自分の部下を信頼出来ぬとは精進足らぬ！
」とお叱りを頂いてしまった そうか…佐助のする事を信用して待つ度量を持てとお館さまは仰られたのだ！ この幸村、慢心しておりましたぞ！
むぉおおおおお！ 真田源次郎幸村、部下を信じ、黙って待っておるぞっ！！
猿飛佐助、ただいま戻りましたよ～…って、ちょ、旦那っ！ いきなり拳向けないでよっ！
何言ってんの、 アンタが越後に様子を見て来いって言ったんでしょーが！
by佐助
む？ そうだったか…？
だぁ～ん～なぁああああ～～～？ by佐助
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も、もしやこれが幽霊というものなのか？！
と焦ったのだが、驚いていた某に気付いた勘助どのがご自分の足を上げてしっかり見せて頂いた勘助どのが言う事には、ばさらの世界では討ち死にした者も次の戦の時には生き返るのだそうだ。
……そ、それで天下統一は出来るのであろうか？
某にはよく理解出来ぬ…むむむ。しかしお2人がご無事だったのは喜ばしい事でござる。信繁どのと3人、お館さまの御為に益々励もうと誓い合ったでござる！
うおおおおお！ お館さまぁああああ！！！！
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此度の戦は今までに無い程の激闘でござった…。無論、武田の勝利にて勝鬨をあげたのだが、多くの命を失ったその悲しみは大きい
某も力及ばず、別働隊にてお館さまの元を離れていた間に勘助どのや信繁どの、数多くの優秀な将達がお館さまをお守りするべくその命を散らされ申した…
お館さまは最後まで堂々たるお姿にて軍を纏めておられたが…心中をお察し致すと某は…某は…！
うおおおおおお～～～～お館さむぁああああ！！！！
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お館さまの、表には出さずとも高揚されているお姿を見ていると、某も熱く燃え滾って参るでござる
むおおおおおお！ おや、かた、さまぁ！！！
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素晴らしき満開の桜を愛でつつ食す団子は又格別でござった
途中から原どのに酒を勧められ、某はそんなに呑めないのだがご好意を無にしてはと頂いた辺りから実は記憶があまりないのだ……
お館さまや佐助の姿は見えないし、勝頼どのは苦笑するだけで何も言われず、山県どのは目を逸らして逃げてしまわれる
……一体某は何をしたのであろうか？
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話によれば、あの日は『嘘を吐いても良い日』とやらだそうで、某はまんまと慶次どのに騙されたようだだがしかし、お館さまはその心意気を褒めて下さり、某の想いを受け止めて下さったのだ！
何という広く優しきお方であろうか やはりこの幸村にはお館さましか見えぬでござるぬぉおおおおお館さむぁああああ！！！
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男であっても頑張れば子が産めると慶次どのから教えて頂いたでござるっ！
なればこの幸村、全力で励みたくお願い申し上げまする！ どうか…どうか某にお館さまの子を…！！！
ぬおぉおおおおおお！ 燃え滾るぅああああああ！！！！！！
ちょ…！？ ちょっと前田の風来坊、何て事旦那に吹き込むの！ by佐助
幸村ぁああ！ その意気やよし！！ by信玄
大将っ～～～！！！ by佐助
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残念ながら天狐仮面どのはおられなかったが、般若仮面どのや仙人仮面どのが相手をして下さったのだ！ 彼らも中々の強者でござった。流石は勘助どのや板垣どのの友人だけあると、世の中にはまだまだ強き者が沢山いるのだと知り、某の未熟さを埋めるべく、これからも益々修行に明け暮れ精進を重ねようと決心した次第でござる！
ぬおおおおお！ 負けぬっ！
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